有機含浸剤シールトップ100

鋳巣などを充填封孔する有機含浸剤として古くは亜麻仁油、蜜蝋および漆などが使用されておりましたが、近年フェノール、ポリエステル、エポキシおよびアクリルなどの高分子樹脂が使用されています。
有機含浸剤は無機含浸剤に比べ、浸透性が優れ、かつ硬化時の収縮率が少ないので封孔特性が優れていますが、未だ完成品と言い難い諸問題を抱えています。即ち、浸透性、水洗性の改善、硬化時の発泡防止、収縮率の低減および保存安定性などであります。
弊社では今般、上記の点を鑑み、メタクリル酸エステルを主剤とする高性能の有機含浸剤（シールトップ100）を開発しました。尚、本剤には使用時、硬化剤（AIBN）を約0.4％添加して下さい。

■ シールトップ100の特性

• 1.浸透性および保存安定性が優れています。
• 2.超微細な無機繊維の添加（使用時調合：約5wt.%）により収縮が少なくなり、大きな孔も封孔可能になります。
• 3.ワークからの液切れが良いので経済的です。
• 4.余剰の含浸剤は容易に水洗できます。
• 5.温水（＞90℃）で数分で硬化し、気泡を生じません。
• 6.硬化時の収縮率、高温加熱時の重量減が少ない。
• 7.紫外線検査で封孔状態をチェックできます。
• 8.耐薬品性（水・潤滑油・ガソリン・燃料・溶剤・フレオン等に対する耐性）が優れています。
• 9.耐圧性が優れています。

■ シールトップ100の諸性質

■ 真空含浸装置（作業工程図）

■ 適用例

• 1.自動車関連部品
• 2.車輛関連部品
• 3.油圧機器関連部品
• 4.空圧機器関連部品
• 5.ポンプ
• 6.消火器 etc.

■ 荷姿

• シールトップ100：180kg/DM
• 硬化剤（AIBN）：20kg
• 無機繊維（ミクロンファイバー T20）：20kg
• 防錆剤（ベルゾンSF605）：18kg